「熊本は世界の魚介類のルーツ???」

グローバルソリューション事業部 福田博文

 熊本県のあさりが産地偽装の標的なっていた問題がありましたが、
実は熊本は世界的な魚介類のルーツにもなっています。

 例えば、アメリカで最上級の牡蛎と言われるのは「くまもとオイスター」です。
ニューヨークのシーフードレストランでメニューに文字を発見した時に、
店員に「日本の熊本か?」と質問しましたが、謎のままでした。

 興味で調べたら、過去に「アメリカで牡蛎が全滅」。
その救済措置として日本から牡蛎がアメリカへ送られることとなり、
選ばれたのが「八代海のカキ」。小ぶりだが美味しいとの評判。
その牡蛎が養殖されアメリカで「Kumamoto」がブランド名として残ってます。

 感激するストーリーですが、その後、熊本県でその牡蛎が全滅。
現在は、アメリカから逆輸入した「くまもとオイスター」の復活を目指して
取り組みが行われているのはご承知の通りです。
そのせいか、県内各地に「焼きカキ小屋」がありますが、
まだ「くまもとオイスター」には、あまりお目にかかれないようです。

 似たような話で、「タコと言えば明石のタコ」と言われるブランドですが、
過去に明石のタコが全滅した事があり、その際、熊本有明海のタコが選ばれた。
と言う事で、今の明石のタコは、ルーツが熊本。

 直近では、「江戸前の蛤が復活」し、ようやく江戸前のすしネタに出るそうです。
これは熊本県水産研究センターが送った「熊本のハマグリ」。
それがようやく東京湾で再生したと言う事。江戸前の蛤も、ルーツは熊本になるのです。

 長くなりましたが、熊本県産あさりも4か月間の出荷停止。
偽物を販売できなくする荒療治を経て、4月12日より販売が再開されました。
それまでの安い「熊本県産」と違って、くまモンのシールが貼られたあさりは、
身がプリプリで、とてもジューシー。
 販売価格も2割以上アップしましたが、生産者にも消費者にもWinWinな美味しさで、
これからが本当のブランドとなると思います。
 ちなみに、うまみ成分が溢れ出すので、誰が作っても失敗しないのが、あさり料理です。
作ったことがない人も、ぜひ、お試しください。